ローランドモルト
−Lowland Malt−



ローランドにはかつてハイランドにも負けないくらいの多くの蒸留所が存在していましたが現在稼働しているのは3〜4つのみです。エンジンバラやグラスゴーと言った大都市に近かったために都市化の波により衰退した一因と考えられています。次第に幻になりつつあるモルトが多く、モルトファンの中でもローランドモルトが好きな方はごく限られた存在です。
華やかで繊細なモルトが多く、特に熟成年数が古くなったときそのポテンシャルが発揮されていると思います。そんなローランドモルトを当店では取り揃えております。

グレンキンチー−Glenkinchie−
グレンキンチー10年 40%
現在稼働中の蒸留所でジョニーウォカーの原酒でもある。軽くドライで飲みやすく香りがスパイシー。

オーヘントッシャン−Auchentoshan −
オーヘントッシャン 10年 40%
オーヘントッシャン 21年 43%
現在稼働中の蒸留所でローランドの伝統製法の3回蒸留を現在でも行っている。
まるで、グラッパのようなアタックの強さが特徴的。

ブラッドノック−Bladnoch−
ブラッドノック1987−2000 ゴードン&マックファイル 40%
1994年11月操業再開。ローランドらしいフルティーで優しい香りのモルト。

イーヴァンリーブン−Inverleven−
イーヴァンリーブン1986−2002 ゴードン&マックファイル 40%
91年に閉鎖されてしまったが99年に再開したとの噂もある。華やかなでフルティーナ香がローランドらしい。蒸留所名は、”リーブン川の河口”の意。

リトルミル−Littlemill−
リトルミル8年 40%
リトルミル1977 27年 D・コレクション 49.6%
1994閉鎖。個性的な味わいで濡れた段ボールのようとコメントされる。この香が長期熟成の結果素晴らしい個性に変わる。


ローズバンク−Rosebank−

1993年5月に閉鎖、再開が望まれているが見込みは着いていない。ローズバンクとは「野バラの堤」の意味。香りは焼き林檎のようで最もローランドの特徴を持ったモルトと言える

左から、ダンイーダン、クライスデール、シグナトリー、ブラックダガー、シェリー樽仕上げ14年、ダグラスレイン37年、オフィシャル12年・15年

ダグラスレイン・オールドモンクシリーズ1975 27年

セント・マクデラン−St.Magdalene−
セント・マグデラン 1982 21年 ハートブラザーズ 56.5%
セント・マクダーレン、セント・マクディラン、リンリスゴウ(Linlithgow)はこのセント・マクデラン蒸留所産。 1983年閉鎖され、現在建物は住宅に転用されている。つまりもう完全に消滅してしまった蒸留所である。セント・マクデランはリンスゴーにある古い十字架のことで、マグデランの聖人
 にちなんで付けられたらしい。

レディーバーン−LADYBURN −
エアシャー(Ayrshire)とも呼ばれる。3大幻のモルトの一つ。1966〜1976閉鎖でわずか10年間しか創業をしていない。まさに幻のモルト。ボトラーズ会社はこの蒸留所名を使えないためにエアシャー(近くの川)として販売されている。

エアシャー 1970 30年 ゴードンマックファイル

キンクレイス−Kinclaith−
キンクレイス 1969 35年 ダンカンテイラー 52.8%
1975年完全閉鎖 一度もオフィシャルのシングルモルト。最も珍しいモルトは?と言われると候補に挙がるのがこのキンクレイスである。3大幻のモルトの一つで市場価格40万オーバのモンスターである。マスクメロンの香りを中心にこんなに複雑で様々な香りを思い浮かべることの出来るモルトは存在しないのでは?と思えるほど極上の香りがする。ただし、ある程度モルト慣れをしていないと美味い酒で終わってしまいます。

グレン・フラグラー−Glen Flagler−
グランフラグラー1973-2003 30年 46% シグナトリー
1986年閉鎖。あまりにも珍しすぎて、なかなかお目にかかれないグレン・フラグラーはモファット蒸溜所産モルトのブランド名。この蒸留所は他にもピートの焚き具合でキリーロッホ(KILLYLOCH)アイルブレイ( Islebrae )も作っていたらしい。