アブサンとは?

アブサン:Absinthe(Absinth・Absenthe・absince・Absienta)

約80年前に、中毒症状が問題となり一部の国で製造販売が中止されていた伝説のリキュールです。

色は淡い黄緑色で水を加えると、白濁し高いアルコール濃度と深く強い香り

ゴッホ・ピカソを代表する芸術家が天の英知の花粉を獲るために愛飲し、

錬金術師最大の遺産のひとつアブサン

「グリーンの詩神、聖女のため息、妖精のささやき」

と称えられた「魅惑の酒」

禁止後、その存在は小説の中や地下で語り継がれておりました。

「禁断の酒、魔酒、飲むマリファナ」

1981年WHOのツヨンの使用基準の見直しを行い、アブサンが復活しました。

そして、日本でも愛飲できるようになりました。

 

アブサンの定義

一般定義
 ニガヨモギを主原料としていること。アルコール分60%以上、ツヨン濃度8〜10ppm程度のグリーン系の薬草酒で「Absinthe」が正式名称

当協会の定義
 ニガヨモギを主原料とした各種ハーブを浸積または蒸留等によりこれらの香味や成分を付加した。アルコール濃度25度以上の飲み物とする。

名前の由来
現在3つの由来が伝えられている。信憑度が高い順。
 1.ニガヨモギ(Artemisia absinthium、アルテンシア・アブシューム)の古くからの呼び名、アブサン草より。
 2.当時はabsinceと表記され「聖女の溜息、妖精のささやき」を意味していた。
 3.英語の「absence」不在 に由来しフランス語でもアブサンは存在しないという意味になる。「まるで名付けられた時から運命が決まっていたようだ」という名文句もある。


アブサンの表記例と呼び方

 一般:Absinthe(アブサン)
 省略形:Absinth(アブサン)
 フランス・スイス一般Absinthe(アブサントゥ)
 フランス1:Absente(アブセント)
 フランス2:Absinthes(アブセンス)
 スペイン1:Absenta(アブセンタ)
 中国:苦艾利口

アブサンをどれくらい飲めばキメられるのか?
 無理です。アブサンにそんな効果はありません。
 つい先日、当方にアブサンをどれくらい飲めばドラッグとしての効果があるのか?どうすれば緑の妖精や小人がみえるのか?という電話の問い合わせがありました。
現在日本に輸入されているアブサンは合法的でかつ安全なアルコール飲料です。イリーガル(非合法的な)なドラックの効果を求めるのは無理というもの。例えエクストリームアブサン(ツジョン35ppm)を飲んでもアルコールの酔いの効果が先に表れます。(メーカーのテストバージョン、チェコ産、アンティーク品などの高ツヨンアブサンを飲んでもそのような効果はまったくありませんでした。)そんなに危険な物だったら、堅いフランスやスイスで解禁などされるはずもありません。
 アブサンが中世の芸術家に愛された最大の理由はアブサンの独特の味や風味であっただろうと推測されます。ドラックとしての効果はアルコールと同様です。マッタリ感もアルコールの酩酊作用や心理的作用つまりアブサンの存在が禁制品だった経緯がもたらす心理的な効果かもしれません。違法なドラックとしての代用としては全く期待できません。あしからず・・・・しかし、アブサンにはアルコールの酔いとはちょっとだけ違うマッタリ感を体験した言われる方が存在することは確かです。
 それは、例えば煙草や葉巻を吸った時、大量に糖分を摂った時、頭痛薬や花粉症の薬を飲んだ時、アロマオイルを焚いた時。軽い陶酔感に似たマッタリ感を体験したことはないでしょうか?アブサンにもそのような効果が確かに感じたと言う方はいます。つまり、ニコチンやカフェイン、鎮痛成分と同様でアルコール以上の作用はまず期待できません。
 アブサンの素晴らしい風味を感じることが出来ない方はアルコール+アロマオイル、アルコール+シガーの組み合わせをお薦めします。アブサンの効果と全く変わらないはずです。つまりそんな程度です。
 それでもなお、アルコールとは違う酔いを体験したいならば、アブサンの歴史的な背景やアロマの効果を事前学習し良く香りを嗅ぎながら飲めば心理的な効果と香りのリラックス効果により、酔いとはちょっとだけ違う体験ができるかもしれません。緑の妖精が見えたという伝説は単純にアルコールによる酩酊状態やアルコール中毒の発作による幻視によるものと考えられます。アブサンは魔酒と呼ばれた頃から紳士・淑女が飲むミルクと言われております。節度ある楽しみ方が一番です。

人為的にツジョン濃度を上げたらどうなのか?
ツジョンを上げるにはニガヨモギを漬け込むかワームウッドオイルを混ぜるかだと思われますがどちらも食用としては適しません。ニガヨモギをツジョン濃度を上げる目的で漬け込んだら猛烈な苦みを経験するでしょう。とても苦くて飲めません(笑)。ワームウッドオイル香りを前提に作られており食用に作られてはいません。飲食すると中に含まれる有機溶剤や不純物は大変体に有毒です。また、ワームウッドオイル自体にも毒物とされ、数滴で幼児が死亡した例が報告されております。馬鹿なことは止めましょう命に関わります。どちらも現実的ではありません。
 当協会では健全に既存のアブサンを通常に楽しむことを推奨します。