キューバで作られるモヒートは、ミントではなく「イエルバ・ブエナ」とうハーブです。この話を2007年6月に開かれた第2回世界のさとうきび酒フォーラムでこの話を聞いてからこのハーブを探し求める日々が続いた。
会場でも詳しく聞くと
ミントに近い植物だがミントとは違う属の植物
枝で持ってきたかったけど、長旅で根付かなかったらしい。
ラムの専門店を数店回っても
確かにミントに似た植物だけど詳しくは分からない
ネットで検索すると
ミントと同じ
良い薬草=大麻の隠語
各種ラムのフォーラムやコミュニティーで質問しても
誰も知らない。
学名どころか?写真さえもあやふやにしか出てこなかった。
それからも、うわさ話で
キューバ大使館の庭に生えてる
成田のとあるBARで栽培している
とあるラム専門店で去年まであったけど枯らしてしまった。
キューバに行ったことがある旅行者に聞いたら
タクシーの運転手が空き地に生えてるのを見せてくれたよー
えぇ?ミントじゃなかったの?
先月行ってきたよ!?キューバに行くんなら先に言ってくれよー
探し求めるが霞のようによく分からない謎の植物。
もうキューバに行くしかない!!自分で植物検疫で輸入しよう!!
とさえ思っていたが・・・この不況で借金まみれ、
どこにもキューバまでの旅費を出す余裕は無かった。
レモンハート26巻
イエルバ・ブエナのモヒート登場。ハイハイ、架空のBARなら簡単に登場するけどなー・・・、!?ひょっとして、入ってきたのか?
ついに発見
品物を見てもミントに見えるが
確かに、スペア・ミントとは形状が違う
香りもちょっと違う、スペア・ミントと比べると香りは穏やかでより草っぽい。
右がイエルバブエナ 左がスペア・ミント
味は、ミントよりも野生っぽさが出ている。
同じ、クローンなのに育てる環境により葉の形状がかなり異なる。
同じくローンなのに育てる環境により葉の形状がかなり異なる。
花はややピンクがかった白。ハッカ属特有の花の付き方
何度も書きますが同じくローンです。3枚ともまるで別種のミントだ(笑)
香りは、区別が付かないぐらい同じなので別のミントと取り違えたり
突然変異したとは思えない。
ちなみに、よく似ているミントとして
オレンジ・ミントとキャンディー・ミントとは
香り以外では区別がし難い。
でモヒートにしてみると、ミントと同じような清涼感があるが、やや野生っぽさ、青っぽさが強い気がする。ミント版と比べるとどちらが美味しいかは、人それぞれ。
さて、今回手に入った物がキューバ産の物と同じイエルバブエナ?かは分からないがミントとはちょっとだけ違うことは確かです。
それにしても、形状はミント属と大した違いはなく属が違うかは微妙?
ミント属の分類は専門家でも難しいと植物分類学の授業で聞いたことがある気がするのでちょいと自信がないが素人目にはそっくりな形状。
さてさて、次は学名が気になるところです。
2011年ラム・フェスタ・・・・。ここでも聞き込みをしてみたが・・・ハッキリしない。
ラム・フェスタで落ちこんだ数日後、休みを取れたので
最後の望みをかけて、ラムで最も有名な方、西麻布のラム・BAR「タフィア」の多東さんを訪ねることに
詳細を教えて頂きました。
まず結論として入手したイエルバ・ブエナは本物でした。
で、イエルバ・ブエナという植物はキューバと他の地域では違うらしい。
スペア・ミントと他のミント系の植物が各国で入り交じっている。
キューバのイエルバ・ブエナ関しては
Mentha
Nemorosa
という学名で
Mentha Spicata/スペアミントとMentha
Suaveolens/アップル・ミント(パイナップル・ミント)
の交配品種とのこと。
ちなみに各種資料を調べてみると他国の
イエルバ・ブエナには確かにハッカ属ではなくセボリー属の一種とされる物もあるようだ
イエルバ・ブエナとされる植物一覧
ハッカ属
Mentha
Nemorosa/キューバのイエルバブエナ
Mentha Cordifolia/ワイルド・ミント
Mentha
spicata L/スペア・ミント
Mentha Suaveolens/アップル・ミント
セボリー属
Satureja douglasii
Satureja
chandleri
2011年は全国的にモヒートがはやった年でイエルバ・ブエナのモヒートも
タフィアと<奈落の底>以外にも数店舗で飲めるようになった。